「借金で首がまわらない」という表現がありますが、これは借金をしているときに後ろから声を掛けられても、声を掛けてきた主が借金取りかもしれないのでうかつに振り向けない、というところから来た説があるそうです。
症状として「首がまわらない」というと、首を動かすと痛みがある場合や、可動域が狭くなる場合、その両方が合わさった場合などを指すでしょう。
多くの人が、程度はいろいろあるでしょうが、首に痛みや凝り感、左右のどちらかに回しにくいなどの症状を抱えています。
私が患者さんを診ていて気になるのは、首を後ろに曲げる(上を向く)ときに痛みがあったり、動かしにくい状態であるのに、来院していろいろ動かすように指示されるまでそれに気が付かなかった、と言う人が多いということです。
なぜ気が付かないのかといえば、日常生活で上を向く機会が極端に少ないから、と言えるでしょう。
私が子供のころを振り返ってみると、ポカンと口を開けて雲を眺めたり、虫取りで木の高いところをジーッと見たりなど、大人になった現在と比べるとはるかに上を見ていたような気がします。皆さんはいかがでしょうか。
子供は落ち着きなくきょろきょろしているものですが、それに比べて大人の動きは少ないように思います。
首だけでなく体のこわばりなどの原因の一つはそもそも体を動かす機会が減っているというところにあると言えます。
良く言えば大人になって「落ち着いてきた」とも言えますが、別の言い方をすれば横着になって、体を動かさないで済ますようになったとも言えます。
多少、落ち着きがないと言われても良いじゃないでしょうか。キョロキョロ、もぞもぞ、そわそわして子供のころの感覚を呼び起こしてみましょう。
もも鍼灸院
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