首がまわらない

「借金で首がまわらない」という表現がありますが、これは借金をしているときに後ろから声を掛けられても、声を掛けてきた主が借金取りかもしれないのでうかつに振り向けない、というところから来た説があるそうです。

症状として「首がまわらない」というと、首を動かすと痛みがある場合や、可動域が狭くなる場合、その両方が合わさった場合などを指すでしょう。

多くの人が、程度はいろいろあるでしょうが、首に痛みや凝り感、左右のどちらかに回しにくいなどの症状を抱えています。

私が患者さんを診ていて気になるのは、首を後ろに曲げる(上を向く)ときに痛みがあったり、動かしにくい状態であるのに、来院していろいろ動かすように指示されるまでそれに気が付かなかった、と言う人が多いということです。

なぜ気が付かないのかといえば、日常生活で上を向く機会が極端に少ないから、と言えるでしょう。

私が子供のころを振り返ってみると、ポカンと口を開けて雲を眺めたり、虫取りで木の高いところをジーッと見たりなど、大人になった現在と比べるとはるかに上を見ていたような気がします。皆さんはいかがでしょうか。

子供は落ち着きなくきょろきょろしているものですが、それに比べて大人の動きは少ないように思います。

首だけでなく体のこわばりなどの原因の一つはそもそも体を動かす機会が減っているというところにあると言えます。

良く言えば大人になって「落ち着いてきた」とも言えますが、別の言い方をすれば横着になって、体を動かさないで済ますようになったとも言えます。

多少、落ち着きがないと言われても良いじゃないでしょうか。キョロキョロ、もぞもぞ、そわそわして子供のころの感覚を呼び起こしてみましょう。

もも鍼灸院
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五十肩 痛みの少ない肩の動かし方 2

五十肩 痛みの少ない肩の動かし方」の続き。

腕を挙げる前の、

  1. 肩だけ上に挙がり(強いいかり肩)になって
  2. 背中を少し反らす

 

という動作を抑制すると、動作時の痛みが軽くなるというお話をしましたが、

その動作を抑制する簡単な方法。

  1. 手を下に下げた状態で指を軽く開き
  2. 薬指だけを手のひらにつくように曲げ
  3. リラックスして腕をスーッと前から上に挙げる

 

これだけです。

薬指を曲げることにより、腕や肩、背中の緊張が解け、無駄な力が入らず腕が動くようです。

柔術合気道などでも手の形により、腕や上半身、しいては全身の動きを制御する技法は知られていますが、これもそのようなことのひとつだと考えられます。

これを繰り返していると薬指を曲げなくても同じような動作ができるようになります。

痛みが強い場合は無理をしないで下さい。

動作の助けにはなると思いますが、これで五十肩が治るわけではありませんので、一度受診することをお勧めします。

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五十肩 痛みの少ない肩の動かし方

五十肩の症状のひとつに腕を挙げる途中で肩に痛みが出る、というものがあります。

そのような人の腕を挙げる(前から上に)動作を観察してみると、

  1. 肩だけ上に挙げる(強めのいかり肩)
  2. 背中を少し反らす
  3. ようやく腕が挙がり始める
  4. 途中で肩が痛む

という感じのことが多いようです。

健康な人でもこのような動作では腕が挙がりにくいのではないでしょうか。

痛みが出る人は「挙げにくいように挙げている」と言ってもいいかもしれません。

1と2の動作を省いてあげると、肩の痛みが消えたり軽くなったりすることがあります。

でも1と2を省いて腕を挙げてみましょう、と言ってもなかなかできないものです。

ずっとそうしてきたわけですし、そうのように動く体になってしまったことが病だともいえます。

それでも簡単に1と2を省く方法、はまた次回。

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