お灸をすることを「灸を据(す)える」と言いますが、この「据える」という言葉は「ものを動かないように固定する」という意味から、艾(もぐさ)を固めて体に置くという行為に使われるようになったのでしょうか。
もちろんお灸で治療することを「灸を据える」というわけですが、現在「灸を据える」という言葉は治療という意味よりも「悪いことをした人を懲らしめる」という意味で使われることが多いようです。
鎌倉時代の文献にお灸が罰として使われていたという記述を見たような気がします(曖昧ですいません)。お灸が体罰に用いられてきた歴史は非常に長いのでしょう。
年配の方から、子供のころ「お灸を据えてやろうか」と叱られたという話を伺うことがあります。
何とか「お灸を据える」という言葉を「罰>治療」から「罰<治療」、としたいものですが、私が患者さんにお灸をするときも「据える」という言葉は避けて、「お灸しますねえ~」などといったりしています。「お灸、据えますねえ~」とは言いません。
私も「お灸を据える」という言葉に罰という意味を強く感じていからです。
どうか皆さん、お灸を「罰」として使わないでください。
もも鍼灸院
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